never cry

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雪の断章

結構前に読んだ本だけど感想書いてなかったので。

雪の断章 (創元推理文庫)

雪の断章 (創元推理文庫)


Twitterのタイムラインでことひとさんから佐々木丸美を勧められたので読んでみました。ことひとさんによると佐々木丸美「桜庭一樹を濃縮してさらに北海道風味で味付けしたような、非常にくせの強い作家」だそうです。桜庭一樹が好きなわたしがこの言葉に釣られないわけがありません。タイムラインの流れだと「崖の館」が勧められてたのですが、まろんさんが「年の差カップルなら雪の断章」とおっしゃっていたので「雪の断章」から読みました。
このお話は主人公の飛鳥が5歳のときに祐也さんと出会い、そこから大学生へと成長していくまでの、かなり長い期間が書かれていて、そのぶん話も長いです。祐也さんと、祐也さんの親友の史郎さんに見守られて飛鳥は成長していきます。飛鳥が高校生になった年の暮れにに飛鳥と祐也さんの住むアパートで、ある毒殺事件が起きます。それまでも飛鳥は不遇な子だったけど、悩みがどんどん深くなってゆく。
飛鳥がかなり頑固な子で、もうちょっと素直になればいいのにと思うことが何度も何度もありました。でも、自分が飛鳥だったらきっと同じように悩んでしまうんだろうな。
しかし、悩んだり、その悩みが解決したり、また新たに悩んだりが頻繁に緻密に書いてあるので、読んでいてちょっと疲れてしまうかも。
これを読んでいた時、どうも祐也さんよりも史郎さんのほうが印象が強くて、飛鳥が史郎さんからプロポーズされた時もなるほど、と思っていたのですが、最後の最後で印象の強さの理由がわかりました。結末はとても哀しかったけど、すごくきれいでした。傑作だと思います。
確かにくせは強いけど、私は結構好みでした。
ところで、これを読んで札幌に行ってみたくなりました。遠いのでなかなか難しそうですが。