never cry

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どろぼうの名人

どろぼうの名人 (ガガガ文庫 な 4-1)

どろぼうの名人 (ガガガ文庫 な 4-1)


いつだったかTwitterのタイムラインでやたらと名前を見たので、買って積んでいたのですがやっと読みました。
佐藤初雪という女の子が実の姉の佐藤葉桜に頼まれて、古本屋の店主である川井愛の妹になる話。初雪が愛の妹になる背景には、葉桜と愛の間でいろいろな取引があるのだけれど、実際それは結構どうでもよくて、その3人に加えて愛の実娘の川井文の4人の関係、特に初雪と愛のなんだか耽美っぽい関係が描かれている物語でした。表紙の絵からもっと幼い女の子が主人公だと思ってたらそうでもなかった。
章は物語が始まってからの1日ごとに区切られていて、一人称で書かれているのですが、人称が「私」になっている部分と「わたし」になっている部分、そしてたまにフォントが違って未来から現在を回顧する部分があり、読み始めたときはちょっとややこしかった。しかし物語の耽美な雰囲気には合っている気がして、でも一度読んだだけではなぜそうなっているのかよくわからなかったので、これは何度か読み込まないと理解できないのかもしれないな、と思いました。それだけ見ると、ラノベというよりは文学作品っぽい? キャラクターのいる雰囲気と物語の描かれ方はそんな感じなのだけれど、しかし世界観の細々とした設定がなんだかチープな気がしました。でもこのくらいのチープさがないとライトノベルじゃなくなっちゃうよな、とも思ったり。
これまたよく百合ラノベとして紹介されているし、サイドストーリーである『いたいけな主人』が出たときに公式でも「百合物語」と紹介されているので百合だと思うのだけど、深く意識せずに読んでいました。でも百合だよね。すごく百合。川井愛はまさにどろぼうの名人
特に大きなイベントが起こるわけでもないのになぜか面白くて、先に先にと読んでしまったせいか未消化な部分が多い気がする。もう一度ゆっくり読みたい。