never cry

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紫色のクオリア

紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア (電撃文庫)


ラノサイ杯に向けて既刊消化中なのだけど、なんかいろんなとこで話題になっているので読んでみました。
主人公の女の子・波濤学の友達の毬井ゆかりは、自分以外の生きているものすべてがロボットにみえる女の子です。ゆかりとの日常とゆかりの特性から起こる事件を描いた「毬井についてのエトセトラ」と、その後、ゆかりの特性を知って転校してきたアリス・フォイルという女の子が、ゆかりをある機関に勧誘するところから始まる「1/1,000,000,000のキス」、そしてまたその後の話の「If」の3編が収録されています。「毬井についてのエトセトラ」はそれだけで完結しているけど、「If」は「1/1,000,000,000のキス」の結論のような感じでとても短いものです。
「毬井についてのエトセトラ」、これは帯の文句どおり「少し不思議な日常系ストーリー」でした。学がゆかりを紹介するように話が進みます。最後の左腕、これはちょっとびっくりだけどなんでマナブが簡単に受け入れすぎな気もしました。ゆかりへの信頼がなせるわざか。
「1/1,000,000,000のキス」、これは量子力学とかが出てきて、やたら難しい。読む速度に理解がついていけなくて、一通り読み終わったけどももう何度か読み返したほうがいいと思ってます。しかし難しいけれども、ゆかりのことを思って学が努力して努力して努力して、その様子が難しさになっていました。少し不思議どころじゃない、すごい不思議な話。「If」の最後はほわわんという気持ちになりました。
これって、あんまり意識しないけど、百合だよね。描かれる出来事は学がゆかりのことを想うがために起こっていて、話にはほとんど女の子しか出てこなくて、そう考えるととても百合。でもそれよりもゆかりの特性とか量子力学の話とかが勝っていて、あまり百合であることを感じさせない気がしました。
なかなか面白かったです。難しかったけど。