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never cry

本とかゲームの感想だったり雑記だったり

ヴァンパイアノイズム

ヴァンパイアノイズム (一迅社文庫)

ヴァンパイアノイズム (一迅社文庫)


この本を読もうと思った理由は、『ぷりるん。』で出てきた小野塚那智というキャラクターがこの物語にも登場しているというのを知ったのと、表紙がとても素敵だったからです。
無気力に過ごしているソーヤという主人公が、自殺でもするかのような動きを取る萩生季穂の後をつけたことから、萩生の「吸血鬼になりたい」という妙な望みを叶えるために手伝ったりする話。ソーヤは吸血鬼になんてなれるわけがないと考えていながらも、なぜ萩生が吸血鬼になりたいと考えるようになったのかを知り、死について考えていきます。
ともかく内容はこんな感じで、終始ローテンションで話は進むのですが、どうもこれはストーリーのある小説ではなく、作者の十文字青が書きたいと思ったポエムを小説風に書いたものなんじゃないかと思いました。『ぷりるん。』もなかなかに内向的な気がしたけれど、この本では死についてを主人公が考えることによって、さらに自分の精神の内側へ内側へと潜り込んでると思う。萩生はそれを促す存在で、主人公を自分に共鳴させてどんどん引きずり込んでる。逆に、四條詩歌は主人公をそこから引き上げようとする存在として書かれているのではないかと思います。
なんというかぱっとしない物語ではありますが、いろいろ考えたくなる要素には溢れている本だと思います。『ぷりるん。』と合わせて読書会のようなものをしてみたい。