never cry

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伏 贋作・里見八犬伝

伏 贋作・里見八犬伝

伏 贋作・里見八犬伝


単行本発売から2年近く経ちましたが文庫も出てアニメ映画も公開された頃になってやっと読みました。桜庭先生の本は『道徳という名の少年』以来ですが実は本出るたびほぼ全部買って積んでます……。
「伏」という犬と人との間に生まれたと言われるものが悪事を働く江戸で、猟師の少女の浜路が伏を追いかけながら伏の人々とルーツを知ることになる話。
前半はすごく面白くて、特に冥土の「贋作・里見八犬伝」はとても楽しみながら読んだのだけど、なんというか結末が「俺達の冒険はこれからだ!」みたいな感じだったので拍子抜けしてしまったというか。浜路と信乃の追うもの追われるものの関係がもう少し最後の最後に描かれていて欲しかった。
前に出てきたものが後からそれはこういうものだとわかるのはなかなかに面白くて、何度もページをさかのぼって読みました。それだけに最後が物足りなかったというか。
うーん江戸ものというか単にエンターテイメントなだけだったから物足りなかったのかな。しかし元となった南総里見八犬伝だってエンターテイメントなだけだみたいな文学評論もあったというようなことを大学時代の近代国文学史かなにかで聞いたことあるしそのままといえばそのままなのか。桜庭先生の本はもう3冊積んでるのでそれ読んでこのもやもやが晴れるといいな。