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never cry

本とかゲームの感想だったり雑記だったり

わけありの方、歓迎します。斎藤さん家の五ツ星アパート

前作の「ビューティフルマンデー」がずいぶんと好みだった作者さんの2作目です。どんな話かと思ったら連作短編集といえばいいのかな。犬を連れて引っ越してきた老人の話の「犬好きに悪い探偵はいない」、お漫才師を偽る空き巣の話の「笑う門には空き巣が来る」、三千万円を押入れに隠している青年の話の「泥棒は三文の得」、子連れの殺し屋の話の「旦那は料理好きと殺し屋に限る」、斎藤家の庭に入り込んで魔女のようなおばあさんに出会ってしまった少年の話の「渡る世間に魔女はなし」の5編からなる物語でした。それぞれそんなに長くない話ですし読みやすかったです。
どの話が好きかといえば私は一番最初の「犬好きに悪い探偵はいない」かな。河井という老人の穏やかに過ごしつつも妻を殺した犯人に対して復讐しようという二面性と、いづみちゃんとの関係、犯人との対峙が、この本の中ではインパクトがあった気がする。
「渡る世間に魔女はなし」を読むとそれまで謎だった前4編のつながりが分かり、謎解きのようになっていました。ちょっと悲しい出来事の多いおばあさんだけど、鼻からそうめん食わす楽しみもできてよかったね!
「ビューティフルマンデー」よりは読後の衝撃とかはなかったんだけど、穏やかないい話でした。
「旦那は料理好きと殺し屋に限る」に出てきた殺し屋になりたい少年はもしかして「ビューティフルマンデー」の黒崎なのだろうか。なんとなくそんな気がした。